IPOベンチャー転職、「IPO申請企業における人件費実態調査2020」を実施 ~東証一部/二部よりマザーズは平均年収が高いことが浮き彫りに~

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2020年2月3日

株式会社かなよ IPOベンチャー転職事業部

「IPO申請企業における人件費実態調査2020」を実施

~東証一部/二部よりマザーズは平均年収が高いことが浮き彫りに~

 

株式会社かなよのIPOベンチャー転職事業部(本社:東京都文京区、代表取締役:久納 克宣、以下「IPOベンチャー転職」)は、2018年から2020年にかけてIPO申請をした企業を対象に、「IPO申請企業における人件費実態調査2020」を実施しました。合計229社における新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)に記載された連結従業員数、平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与を集計・分析した結果を本日発表します。

今回の調査で明らかになったのは、おもに以下の3点です。

1.マザーズの従業員平均年齢は30代前半で最も若く、平均勤続年数は3年前後で最も短い

2020年のIPO申請をした企業の平均年齢を調べたところ、マザーズでは約35.3歳となり、東証一部・二部、ジャスダックと比較して最も若い平均年齢となりました。また、2018年では約34.9歳、2019年では約33.6歳と、マザーズは過去3年間において一貫して最も若い年齢となっています(図1)。

さらに、2020年のIPO申請をした企業の平均勤続年数を調べたところ、マザーズでは約3.2年となり、東証一部・二部、ジャスダックと比較して最も短い勤続年数となりました。同様に、2018年では約3.3年、2019年では約2.9年と、マザーズは過去3年間において一貫して最も若い年齢となっています(図2)。

マザーズでは、上場審査の実質基準として「高い成長可能性を有する企業であるかどうか」に重点が置かれています。高い成長性を達成するためには、これまでの業界慣習に捉われずに新しいビジネスモデルに挑戦していく姿勢が大切であり、そういった企業の中心となる人材の平均年齢は30代前半の若手となっていると考えられます。また、成長に伴い人材採用を積極的に進めていく中で、新規採用者の割合が多くなり、平均勤続年数が短くなっていることがうかがえます。

一方で、マザーズと比較して大きな規模の売上や利益の実績が求められる東証一部・二部では、特定の市場でシェアを確保して収益を上げていることが求められるため、企業の中心となる人材の平均年齢は、30歳後半で勤続年数が10年前後のベテラン人材が活躍していると考えられます。

2.マザーズの平均年収は東証一部・二部を追い越して最も高額へ

2020年のIPO申請した企業の平均年収を調べたところ、マザーズでは約5,573千円となり、東証一部・二部、ジャスダックと比較して最も高額となりました(図3)。また、マザーズの業種別では、情報・通信が約5,687千円でサービスよりも約618千円高くなっています(図4)。

高い成長可能性の実現のため、ITを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)市場への先行投資が必要となり、近年ではクラウドサービスの普及によりサーバーやネットワーク機器、ソフトウェア等の設備投資よりも、行動な専門知識を持つ優秀なITエンジニア人材の確保が重要となっており、ITエンジニアの人件費が高騰化していることがわかります。

3.マザーズでは従業員数200名を境界として平均年収は低くなることが判明

2020年のマザーズにIPO申請した企業の連結従業員数と平均年収の相関関係を分析したところ、相関指数は▲0.33と負の相関が認められました(図5)。同様に、2018年は▲0.17、2019年は▲0.38と、過去3年間では一貫して負の相関関係となっている結果を得られました。一方で、平均勤続年数と平均年収の相関指数は2020年は▲0.13であり(図6)、2018年は0.07、2019年は▲0.11と、相関関係は認められませんでした。

高い成長可能性が求められるマザーズでは、従業員数が多くなると逆に平均年収が低くなることが言えます。なお、勤続年収と平均年収の相関はないため、概して年功序列ではなく実力主義の人事採用・登用となっていると考えられます。さらに散布図により、およそ200名の従業員規模を境界として、高額の年収が多い企業群とそうでない企業群に分岐され、従業員数が多くなると人件費を抑制する傾向にあることがわかりました。以上により、従業員に高い平均年収を支給することを前提としたビジネスモデルは、従業員数200名前後で転換を求められることを示唆していることがわかります。

この調査結果の詳細は、以下のWebサイトから入手いただけます。

「IPO申請企業における人件費実態調査2020の資料ダウンロードのお問い合わせページ

2020年は、新型コロナウィルス感染症拡大により、4月から5月の新規上場がいったん延期とされる等、IPO申請企業にとって大きな影響を受けた年となりました。一方で、クラウドサービスやテレワーク環境の導入等、DXの取り組みが一段と強化された新しい社会環境へと変化しております。

今回の調査では、新規上場の登竜門とされるマザーズ市場のIPO申請企業は、高騰する人件費への対応の必要性が浮き彫りになりました。IPOベンチャー転職では、今回の調査結果を踏まえ、今後もIPOを通過点として成長を続ける企業=IPOベンチャーと転職人材を支援し、活力ある社会の実現に貢献していきます。

【ニュースリリースに関するお問い合わせ先】

株式会社かなよ IPOベンチャー転職事業部 広報担当

TEL 050-3703-3340 E-mail:contact@ ipo-venture.com

 

■調査概要

調査名 「IPO申請企業における人件費実態調査2020」
調査目的 日本国内のIPO申請企業における人件費を明らかにするとともに、これからIPOを目指す企業とIPOをキャリア設計とする転職人材に、有益な参考情報を提供する。
調査時期 2018年、2019年、2020年の3年間
調査方法 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)に記載された情報を集計及び分析
対象企業 東証一部・二部、マザーズ、ジャスダックにIPO申請した企業の内、提出会社の従業員数が連結従業員数の50%以上

テクニカル上場は対象外

対象企業数 東証一部・二部:44社、マザーズ:194社、ジャスダック:35社

図1:IPO申請時の従業員平均年齢

 

図2:IPO申請時の従業員平均勤続年数

 

図3:IPO申請時の従業員平均年収(マザーズ、東証一部・二部、ジャスダック)

図4:IPO申請時の従業員平均年収(マザーズの業種別内訳)

図5:IPO申請時の平均連結従業員数と平均年収の相関(マザーズ)

図6:IPO申請時の平均勤続年数と平均年収の相関(マザーズ)

以上

 

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